どこにいても迷わない!色々な場所で使える防災ノートの作り方

災害はある日、突然やってきます。
命を守るために迅速に動きたい。
そんなとき、防災ノートがあると心強いと思いませんか。
家族の連絡先や非常持ち出し品のリストなど、大切な情報を1冊にまとめておくことで、いざという時の行動がぐっとスムーズに。
このコラムでは、防災ノートの作り方から、実際にどのように活用していくのかまで、やさしく紹介していきますね。

防災ノートってなに?

災害が起きたとき、すぐに必要な情報を思い出せる自信はありますか。慌ただしい状況の中では、普段は覚えているはずのことでも、案外すぐに出てこなかったりしますよね。そんな“万が一”のときに役立つのが、防災ノートです。

災害時に必要な情報をまとめたノート

防災ノートとは、災害時に知っておきたい情報や、行動の指針になる内容を一冊にまとめたノートのことを指します。
家族の連絡先、避難先、非常持ち出し品リスト、医療情報など、いざという時に確認したい項目を、自分や家族がわかりやすい形で整理しておくのがいいですね。

なぜ作ると良いの?

防災ノートを作ることには、思っている以上にたくさんのメリットがあります。災害への備えとして役立つことはもちろん、日頃の情報を整理するきっかけにもなり、家族みんなで必要な情報を共有できる安心を得られるツールに。ここからは、そんな防災ノートがどのように助けてくれるのかを、3つの視点から紹介させてくださいね。

●備えとして役立つ
防災ノートを作っておくと、いざという時の行動がぐっと取りやすくなります。慌ただしい状況で必要なことを思い出すのは意外と難しいものですが、あらかじめ情報がまとまっていると迷いが少なくなっていいですね。
避難時に確認したいことが一冊にあると思うと、少し安心につながるのではないでしょうか。

●情報整理に役立つ
頭の中で「なんとなくわかっているつもり」になっている情報も、書き出してみると整理されていないことに気づくことがありますよね。防災ノートは、必要な情報をひとつずつ見える形にするきっかけに。
準備が足りないところや、追加したほうがいい項目にも気づきやすくなって、日頃の備えを見直す手助けにもなりそうです。

●家族で共有できる
防災ノートは、自分のためだけではなく家族みんなにとっての安心材料にもなります。誰が見てもわかる形でまとまっていれば、自宅や車、職場など、離れた場所にいても同じ情報を共有できますね。家族の誰かだけが把握している状態を防げるので、非常時の不安を少しでも減らすきっかけに。

記入すべき基本項目

防災ノートに何を書けばいいか、迷っていませんか。何を優先してまとめればよいかが分かっていると、作るときも使うときも負担が減ります。ここでは、まず押さえておきたい基本項目をお伝えします。
項目ごとに、どんな情報を書き込むと実際に役立つかを具体的に説明していきますね。

緊急連絡先(誰に・どこに連絡するか)

緊急連絡先は、災害時にまず確認したい重要な情報。
想定しておくと安心できる相手を優先してまとめるといいですね。

●家族(氏名・続柄・携帯番号・自宅番号)
●近親者や親戚の連絡先(電話・携帯・メール/LINE)
●職場の緊急連絡先(上司・総務・帰宅支援窓口など)
●通学先・学校の連絡先(担任名・学校電話)
●かかりつけ医・薬局(医師名・診療科・連絡先・診察時間)
●地域の自治体・避難支援窓口(市役所の代表番号や災害対策本部の番号)

番号だけでなく「連絡つきやすい時間帯」や「連絡手段の優先順位(例:まずSMS、それでも無理ならメール)」もメモしておくと、実際のやり取りがスムーズに。

避難場所・避難経路(どこへ行くか、どう行くか)

避難場所とそこへの行き方は、現地の状況によって変わることもあるため、複数案を用意しておくと安心です。

●自宅周辺の一次避難場所(施設名・住所・目印・収容の目安)
●二次避難場所(広域避難場所や公的避難所の名称・住所)
●職場・学校からの避難ルート(徒歩・車それぞれの経路)
●車での避難時の駐車場所候補(安全な待機場所)
●地震と洪水など災害別の行動メモ(例えば「津波のときは高台へ」など)

できれば簡単な地図(手描きのルート図)を貼るか、地図の切り抜きを貼付して「ここを通る」「ここは危険箇所」の注記を加えておくと分かりやすくていいと思います。

非常持ち出し品リスト(何を持っていくか)

非常持ち出し品は「必須」「あると便利」「個別」のように分類しておくと、状況に応じて持ち出すものを判断しやすくなりますよ。

●必須例:身分証明書のコピー、現金(小銭含む)、携帯電話と充電器、常備薬、マスク、救急セット、懐中電灯、飲料水(最低1日分)
●あると便利:携帯ラジオ、使い捨て食器、簡易寝具、ウェットティッシュ、予備の下着・靴下、モバイルバッテリー
●個別:赤ちゃん用品、介護用品(おむつ・介護用ベッド関連)、ペットのフードやリード、重要書類(保険証・通帳・印鑑のコピー)

リストはチェックリスト形式にして、日常点検(日付欄を設ける)を入れておくと、備蓄の賞味期限や補充時期が管理しやすく。

家族情報(持病・アレルギー・避難時の役割分担)

家族ごとの特記事項を一目で分かるようにしておくと、避難先でのケアや判断が速くなって情報共有しやすくなることも。

●氏名/続柄/生年月日(年齢)
●健康情報:持病、常用薬、アレルギー、最近の手術歴や特別な医療機器の有無(連絡先の医療機関も)
●介護・子育て情報:介護度・介護用品の場所、乳幼児のケア要点(ミルクの種類など)
●緊急時の役割分担:集合場所、家族内での連絡係、持ち出し担当、ペット担当など

プライバシーに配慮しつつ、誰が見てもすぐ分かるように要点を短くまとめるのがコツですね。

どんなフォーマットで書くか(表、チェックリスト、地図貼付など)
書き方や見せ方は使う人に合わせて工夫すると、より活用しやすくなりますよ。
代表的なフォーマットとその使い方を詳しく紹介していきますね。

表(テーブル)形式:情報を整理して一目で比較
●いつ使うか:連絡先一覧、家族情報一覧、持ち出し品の在庫管理など。
●利点:名前・電話番号・優先順位などを横並びで比べられるため、検索が速い。
●例:列に「氏名/続柄/携帯/自宅/備考」をつくり、行に家族や重要連絡先を記入する。

チェックリスト:持ち物や点検に最適
●いつ使うか:持ち出し品の準備、備蓄の定期点検、避難時の持ち出し確認など。
●利点:チェックを入れるだけで済むので、実際の避難時に慌てずに済む。日付欄を付けていつ点検したか記録すると良い。
●例:〇〇(必須) □懐中電灯 □予備電池 □非常食(賞味期限:____)

地図・ルート図の貼付:視覚で直感的に伝える
●いつ使うか:自宅周辺の避難経路、職場からの脱出経路、危険箇所のマーキング。
●利点:文字情報だけより分かりやすく、誰でも同じルートを共有しやすい。
●例:地図を印刷して「〇印:一次避難場所」「×印:通行注意」「矢印:推奨経路」などを書き込む。

メモ欄・フリーテキスト:状況に合わせた補足や更新履歴
●いつ使うか:災害発生時の臨時メモ、自治体からの特別な指示、更新した日付や記録。
●利点:想定外の情報や心配事、反省点などを書き込めるためノートが生きた記録になる。
●例:「2025/09/10 避難訓練で車のルートが通れなかったため、別ルートを追加」など。

実用的なレイアウトの工夫(補足)
●重要ページはインデックスや付箋で分かるようにする。
●表紙に「自宅/車/職場それぞれの最新版を所持」と書き、各場所にコピーを置く。
●ラミネートや透明ポケットで重要な連絡先カードを保護する。
●片手で扱える小さめ版を車に、詳細版を自宅に、簡易版を職場デスクに置くなど、配置を想定したサイズ違いを用意すると便利。

実際に使うときのことを考えて書くと、いざというときに必要な情報を見て、迷わず行動することができそうですね。

持ち出し用・非常時用のノート形式を選ぶポイント

防災ノートを「どんな形で持つか」は、実はとても大切なポイント。非常時は、いつものように落ち着いてノートを探したり、スマホを操作したりできないこともありますよね。だからこそ、自分の生活スタイルや家族構成に合わせて、使いやすい形式を選んでおくことが安心への近道に。ここでは、手書きとデジタルそれぞれの特徴や、持ち運びやすくするための工夫を紹介していきます。

手書き vs デジタル(携帯しやすさ・更新しやすさ)
防災ノートには手書きとデジタルの2つの方法があります。それぞれに良いところや気をつけたい点があるので、特徴を知って組み合わせて使うのもおすすめです。

● 手書き(紙のノート)
メリット
◆電源が不要で、スマホの充電が切れていても使える
◆ひと目で全体が見渡しやすく、家族が誰でも読み取れる
◆マップや図、持ち出し品リストなどをアレンジしやすい

デメリット
◆情報の更新が少し手間(書き直し・貼り替えが必要)
◆持ち出し用と保存用に複数作ると管理が少し大変
◆水濡れや破損に弱い

こんな人におすすめ
家族で共有したい人、紙ベースが安心な人、視覚的にパッと確認したい人。

● デジタル(スマホやタブレット)
メリット
◆いつでも更新しやすく、情報を追加・修正しやすい
◆写真・地図・連絡先をまとめて保存できる
◆クラウドでバックアップすれば、紛失や破損に対して強い

デメリット
◆電池切れ・通信障害で使えない可能性
◆家族がスマホ操作に慣れていないと共有しにくい
◆デバイス故障時にすぐ取り出せないことも

こんな人におすすめ
最新情報を常に更新したい人、スマホに慣れている人、デジタルで荷物を減らしたい人。

● 手書き+デジタルの併用
紙には重要項目を「すぐ見られる版」としてまとめ、デジタルは詳細な情報(地図、写真、保険情報など)を保存するなど、二つを役割分担させると、非常時の弱点を補い合えるバランスの良い組み合わせになりますね。

アイデア紹介

防災ノートは、非常時にすぐ持ち出せるかどうかも重要です。使い勝手をよくするための工夫をいくつか紹介します。

小型化して“持ち歩けるサイズ”にする
◆A6・B7サイズなど、ポーチや車のグローブボックスに入るサイズにすると便利
◆必要最低限の情報だけを抜き出した「持ち出し用ミニ版」を作る方法もあり
◆子ども用・高齢の家族用に、それぞれ使いやすいフォーマットで作るのも◎

小さいほど携帯しやすくなり、避難先でも取り出しやすくなります。

クリアファイルやジッパー付き袋にまとめる
◆雨の日や屋外避難を考えると、防水性を高める工夫が安心
◆A4のクリアファイルに「避難場所の地図」「家族連絡カード」を入れておけば、すぐに取り出せる
◆ジッパー袋にまとめると、濡れた手でも扱いやすい

書類の抜き差しが簡単なので、最新情報を差し替えやすいのもポイントですね。

ページを差し替えできるバインダー式の活用
◆頻繁に更新するページ(持ち出し品・避難情報など)は差し替え形式が便利
◆家族情報・医療情報は年間で変わりやすいので、カード化しておくと更新しやすい
◆自宅用は厚め、持ち出し用は薄めと使い分けも可

ラミネートやカード化で“耐久性”アップ
◆重要なページだけラミネートしておくと破れや汚れに強い
◆名刺サイズの「家族連絡カード」を財布やカバンに入れておく方法も人気
◆ペットの情報カードをリードに付けておくなど、応用しやすい形式

車・職場・自宅に合わせた形にする
◆車には耐水性が高いもの、片手で扱える薄めの冊子が便利
◆職場用は“緊急連絡先+避難経路”の簡易版
◆自宅用は詳細情報をしっかりまとめた保存版

場所ごとに形式を少し変えると「その場で必要な情報」が素早く取り出せますよ。

どの形式を選ぶかに正解はなく、自分や家族が“非常時に使いやすいかどうか”がいちばんのポイント。生活スタイルや持ち歩き方に合わせて工夫すれば、防災ノートはもっと頼もしい一冊になりそうです。無理なく続けられる形を見つけて、日常の中にそっと備えを取り入れてみてはいかがでしょうか。

【作った防災ノートを活用する方法】
せっかく作った防災ノートも、必要なときにすぐ取り出せなければ十分に力を発揮できません。日頃の生活の中でどのように扱うかを考えておくことで、災害時の不安や迷いをぐっと減らせることも。ここでは、防災ノートを“使える状態”にしておくための工夫を紹介させてください。

自宅・車・職場などに配置して、災害時にすぐ使えるように

防災ノートは、ひとつの場所だけに置いておくと、いざという時に手元になくて困ることがあります。
自宅にはしっかりした保存版を、車には小型の持ち出し版を、職場には最低限の連絡先や避難経路だけをまとめた簡易版を置くなど、場所に合わせて分散しておくと安心感が高まりますよ。
特に、自宅では玄関近くの棚や非常持ち出し袋のポケットなど、“すぐにつかめる場所”に置くのがポイントです。車では、グローブボックスやドアポケット、運転席下のスペースなど、停車してすぐ取り出せる位置が便利ですね。職場では、仕事机の引き出しやロッカーなど、普段から決まった場所に入れておくと◎。

家族で“このページを見て動く”という事前にシミュレーション

防災ノートをより活かすには、家族の間で「どのページを見れば、どんな行動を取ればいいか」を共有しておくことが大切。
例えば、
◆緊急連絡先のページを見て誰が誰に連絡するのか
◆避難経路のページを見て、どのルートで集まるのか
◆持ち出し品リストのページを見て、誰が何を担当するのか
といった形で、実際の行動をイメージしておくと安心ですね。

週末やちょっとした時間を使って、「このページを見たらどう動く?」という軽いシミュレーションをしておくと、家族の行動がそろいやすくなります。特に子どもや高齢の家族がいる場合、「このページのここだけ覚えておけば大丈夫だよ」と要点を絞って伝えておくと負担になりませんね。
防災ノートは作った瞬間がゴールではなく、日常の中で少しずつ家族と“息を合わせていく”ための道具として使うと、さらに心強い一冊に。

まとめ

防災ノートは、特別な知識がなくても、少しずつ書き足していくだけで、家族や自分を守る大きな助けになります。どこにいても迷わず動けるための準備は、今日からでも始められる小さな積み重ね。
あなたの暮らしに合った形で、防災ノートをそっと生活の中に取り入れてみませんか。
その一冊が、もしもの時の安心につながりますように。

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