
ノートを使った手書き家計簿のすすめ 〜「書く」ことで整う、暮らしとお金〜
日々の生活費、ふとした浪費、気がつけば減っている口座残高。お金の管理は、多くの人にとって「気になっているのに、うまくできないこと」のひとつですね。家計簿アプリも便利ですが、機能が多すぎたり、習慣にならずにやめてしまったという声もよく聞きます。
そんな中で、静かに見直されているのが「手書き家計簿」。
スマホではなく、あえて“ノートとペン”というアナログな方法に、温かみや続けやすさを感じる方が増えています。シンプルだからこそ、自分にフィットし、気負わず始められる。さあ、1冊のノートから、暮らしの見直しを始めましょう。
ノートで家計簿を作るメリット
手書きの家計簿には、数字の管理を超えた良さがあります。
簡単に始められる:特別なソフトやアプリ不要。文具店や100円ショップのノートでOK。
自由にアレンジできる:書き方もフォーマットも、すべて自由。絵やシールで気分を上げるのも◎。
気づきが深まる:「書く」ことで支出への意識が高まり、無駄遣いが減る。
記録に温かみが出る:その時の気持ちや考えも残せるから、生活の軌跡になる。
続けていると「お金の流れ」だけでなく、「自分の価値観」や「満足度の高い買い物」も見えてきますよ。
ノート選びと基本の準備
家計簿ノートに決まったルールはありませんが、自分に合うものを選ぶと続けやすくなります。
サイズの選び方
・A5・B5:たっぷり書けて見やすい。家でじっくり記録したい人に。
・B6・A6:コンパクトで持ち運びしやすい。カフェや外出先でも書きたい人に。
綴じ方の違い
・無線綴じ:書き心地が安定。ページがバラけず、保存性も◎。
・リングノート:平らに開けて書きやすい。ペラッとめくれる利便性も。
お気に入りのペンや、区切り線用の定規、アクセントに使えるマスキングテープなども用意すると、気分もグッと上がりますね。
家計簿の基本的な書き方
家計簿に記入する基本的な内容は下記のとおりです。
・収入
毎月の給与、ボーナス、預金利息、配当金、地代・家賃収入などがあります。
・支出
毎月一定の金額が支出される固定費と毎月支出される金額が変動する変動費、そして不定期に発生する特別費があります。
固定費には、家賃、通信費、電気・ガス・水道代、通信費などがあります。
変動費には、食費、交通費、日用品費、衣服費、交際費など色々なものがあります。
特別費としては、冠婚葬祭費、大きな買い物や旅行などがあります。
変動費は自分でコントロールしやすい項目なのでしっかりと把握しましょう。
あまり細分化せず,管理しやすい大きな括りにまとめるようにするのが長続きするコツになります。
・収支
毎月の収入から支出を差し引いたものが収支となります。
・振り返り
1カ月間の収支を振り返り、気付きや感想をメモしましょう。
この「書いて振り返る」時間が、自分と向き合うひと時になります。
お金を支払った時はレシートを必ず受け取り、財布に入れっぱなしにせず
レシートファイルに保管しましょう。そして、時間のある時に家計簿に
日ごと、項目ごとに金額を記入します。
具体的な家計簿の作り方と活用例
市販のノートを使った自作家計簿の一例を作ってみました。
左ページには、変動費を日ごと、項目ごとに記入して月末に集計し、あらかじめ決めておいた予算との差異をチェックします。
その下には固定費の明細と合計金額を記入しています。

右ページには、その月の収入、変動費・固定費・特別費別の支出、月の収支を記入しました。
収支を確認し貯蓄用口座への入金金額を決めます。
毎月口座振替で定額の積立貯金をすると入金の手間も省け確実に積み立てを行えるのでおすすめですよ。
そして右ページ下部に今月の振り返りを記入し、無駄遣いなどをチェックし来月注意することなどを確認します。
反省ばかりではなく、収支が予算を大きく上回った時には、ごほうびに家族で外食!なんかも良いですね。

余ったページの活用方法
最初のページには今年の目標を掲げましょう。

また、他の余ったページの活用方法としては次のようなものが考えられますよ。
・欲しいものリスト、購入予定リスト
・特別出費リスト(冠婚葬祭、プレゼントなど)
・献立レシピと献立カレンダー
・気になる言葉リスト
・やりたいことリスト など
続けるためのコツ
家計簿は、始めるのは簡単でも続けるのが難しいもの。続けるコツは「完璧を目指さない」ことです。
週1まとめ書きでOK:毎日でなくても、日曜の夜にまとめて書くなど自分に合ったペースを。
ざっくりでOK:「野菜1つ1つ」ではなく「スーパー合計」で記録しても◎。
やる気が出る工夫を:カラーペンで色分け、月末に「よくできましたスタンプ」を押すのも楽しい!
目標を立てる:「旅行資金を貯める」「1年で50万円貯金」など、具体的な目標がモチベーションになりますよ。
まとめ
市販のノートを使った自作家計簿について簡単に始める方法とその効果についてご紹介してきました。
手書き家計簿を楽しみながらしっかりと家計と向き合い、目標達成に向けて充実した毎日を送りましょう。